2015年04月03日
山葵谷から大普賢岳~行者還岳
2015年3月28日・29日は、大峰・大普賢岳から行者還岳に行ってきました。

大普賢岳と行者還岳は、大峯の山では好きな山で、この二つを登り、泊まってみたいと長年思っていた行者還小屋で泊るという、スペシャルプランです。
もう雪も少なくなり氷瀑も融けた3月末には誰も行かないであろう、山葵谷から登りました。(山葵谷は2012年9月に登ってます。)
(往路のルート)

169号線の新伯母峯トンネルの手前に駐車して、ハーネスなど装備を整えました。
参加者は、いつものメンバーのWさんとPさんに、若者Iさんと私の4人。
山葵谷の林道に入ります。(8:21)

目の前に大普賢岳。

山葵谷に沿って登って行きます。


例の恐ろしく痛んだロープのところ。

ここを登り、右の岩壁に沿って登って行ったところが急なガレ場で、そこにもロープが固定されています。

滝が少し凍ってます。

このあたりから、ザクザクと雪の斜面をトラバース、直登と、だんだんキツくなってきました。
シェークスピア氷瀑群との分岐を左に進み尾根を登って行くと岩稜にあたります。(去年のシェークスピア氷瀑)

そこから谷に降りますが、登る予定のルンゼが雪で覆われてます!
トラバースがちょっと危険だったので、途中からロープを出しました。

落ちると下まで行ってしまいそうです。

霧のような滝が美しく、雪解けが間近な感じです。

ここが最後の水場なので、たっぷり汲んでおきます。

傾斜のきつい最後の登りです。

やっと大普賢岳と小普賢岳の間のコルに到着しました。(13:27)
行動食を摂って休憩。

ここからは縦走路ですが、途中から直登で大普賢岳へ。(14:33)

大峯の山々に、その向こうにうっすらと金剛山・葛城山。

何度来ても素晴らしい山頂です。

山頂から七曜岳を経て、行者還岳に向かいます。
大普賢岳直下は少し急で岩だらけの道で、疲れも出てくるので注意しながら下ります。

下りきると水太の覗き。

雪庇だけになってます。

しばらくなだらかな稜線歩きで、「薩摩転げ」まで来たら大普賢岳がまた望めます。が・・・

あの細く急な転げおちそうな道が雪で覆われています。(16:30)

転げ落ちるといけないので、ここからは、3回ロープを出して懸垂下降でした。

ここで結構、時間かかりました。
キャンプ適地の稚児泊です。(17:22)

普通ならここでビバークすると思いますが、さっさと通過しました。
行者還小屋でまったりしてみたいと以前から思っていたし、翌日の天気予報が朝から雨だったので、なんとかたどり着きたいと必死で歩き続けます。
夕日を浴びる大普賢岳、小普賢岳、日本岳・・・

七曜岳近くで夕日が美しくオレンジに輝いていました。
七曜岳(18:16)。

ここからの下りが雪や凍っている部分があり歩きにくかったですが、なんとか和佐又山との分岐へ。(18:43)

すでに暗いですが、ここからはほぼ普通の登山道であろうと、アイゼンを外し、ヘッデンを着けて出発しました。
七曜岳から行者還岳の間を景色を見ながらのんびりと歩いてみたいと思っていたのですが・・・
小屋へのトラバース道も雪と暗闇で危なそうだったので、山頂に向かいました。
行者還岳。真っ暗。(20:10)

しかし、ここから小屋へも崖道です。
ついに力尽きて、山頂でビバークすることにしました。
行者還岳は尖った姿ですが、山頂付近は結構広くて、ちょうど雪がなくて平坦なところがあったので、ツェルトを2つ張れました。
寒くもなかったので、外で4人でご飯を食べてお茶を飲んで、シュラフにもぐりこみました。
翌朝は、まだほとんど雨が降っておらずよかったです。
山頂の端まで行くと、弥山方面が見渡せます。

行動食で簡単に朝食を済ませ、ツェルトを撤収して出発です。(7:15)
奥駈道の両側の景色を見ながら、疲れた足を進めます。

分岐まで戻り、和佐又山方面に向かいます。

なだらかな斜面をどんどん下ります。

無双窟で水を補充します。岩の間からほとばしる水を汲みました。

水簾滝

しばらくトラバース道が続きますが、崩れた箇所が何か所かありました。
枯れた水太谷に降り、ここからまた登りです。

岩に鎖や杭が打ち込まれた急な岩場ゾーンは、お天気がよければ楽しいですが、今日は雨で滑りやすいので気をつけて登ります。
それを登りきると、底無井戸。

中をのぞいたことがないという、Iさんが見に行ってました。
和佐又のコルに向かう道はなだらかで、このあたりから雨がひどくなってきましたが、無事にヒュッテに到着しました。
実は、途中の分岐から岩本新道を登り、日本岳、笙ノ窟尾根を経て山葵谷に降りる予定でしたが、天候、体力、またその尾根も時間がかかりそうでエライ目にあいそうなので、ヒュッテに下りました。
ヒュッテからトンネル出口まで下り、トンネルの向こうの車のデポ地までは、若いIさんが空身で行ってくれました。
下山ルートは短縮しましたが、アイゼントレに、ルートファインディング、懸垂下降、日没後の行動、ビバークと充実した訓練となった2日間でした。
今回使用したツェルトです。
男子2人使用:
女子2人使用:

大普賢岳と行者還岳は、大峯の山では好きな山で、この二つを登り、泊まってみたいと長年思っていた行者還小屋で泊るという、スペシャルプランです。
もう雪も少なくなり氷瀑も融けた3月末には誰も行かないであろう、山葵谷から登りました。(山葵谷は2012年9月に登ってます。)
(往路のルート)

169号線の新伯母峯トンネルの手前に駐車して、ハーネスなど装備を整えました。
参加者は、いつものメンバーのWさんとPさんに、若者Iさんと私の4人。
山葵谷の林道に入ります。(8:21)

目の前に大普賢岳。

山葵谷に沿って登って行きます。


例の恐ろしく痛んだロープのところ。

ここを登り、右の岩壁に沿って登って行ったところが急なガレ場で、そこにもロープが固定されています。

滝が少し凍ってます。

このあたりから、ザクザクと雪の斜面をトラバース、直登と、だんだんキツくなってきました。
シェークスピア氷瀑群との分岐を左に進み尾根を登って行くと岩稜にあたります。(去年のシェークスピア氷瀑)

そこから谷に降りますが、登る予定のルンゼが雪で覆われてます!
トラバースがちょっと危険だったので、途中からロープを出しました。

落ちると下まで行ってしまいそうです。

霧のような滝が美しく、雪解けが間近な感じです。

ここが最後の水場なので、たっぷり汲んでおきます。

傾斜のきつい最後の登りです。

やっと大普賢岳と小普賢岳の間のコルに到着しました。(13:27)
行動食を摂って休憩。

ここからは縦走路ですが、途中から直登で大普賢岳へ。(14:33)

大峯の山々に、その向こうにうっすらと金剛山・葛城山。

何度来ても素晴らしい山頂です。

山頂から七曜岳を経て、行者還岳に向かいます。
大普賢岳直下は少し急で岩だらけの道で、疲れも出てくるので注意しながら下ります。

下りきると水太の覗き。

雪庇だけになってます。

しばらくなだらかな稜線歩きで、「薩摩転げ」まで来たら大普賢岳がまた望めます。が・・・

あの細く急な転げおちそうな道が雪で覆われています。(16:30)

転げ落ちるといけないので、ここからは、3回ロープを出して懸垂下降でした。

ここで結構、時間かかりました。
キャンプ適地の稚児泊です。(17:22)

普通ならここでビバークすると思いますが、さっさと通過しました。
行者還小屋でまったりしてみたいと以前から思っていたし、翌日の天気予報が朝から雨だったので、なんとかたどり着きたいと必死で歩き続けます。
夕日を浴びる大普賢岳、小普賢岳、日本岳・・・

七曜岳近くで夕日が美しくオレンジに輝いていました。
七曜岳(18:16)。

ここからの下りが雪や凍っている部分があり歩きにくかったですが、なんとか和佐又山との分岐へ。(18:43)

すでに暗いですが、ここからはほぼ普通の登山道であろうと、アイゼンを外し、ヘッデンを着けて出発しました。
七曜岳から行者還岳の間を景色を見ながらのんびりと歩いてみたいと思っていたのですが・・・
小屋へのトラバース道も雪と暗闇で危なそうだったので、山頂に向かいました。
行者還岳。真っ暗。(20:10)

しかし、ここから小屋へも崖道です。
ついに力尽きて、山頂でビバークすることにしました。
行者還岳は尖った姿ですが、山頂付近は結構広くて、ちょうど雪がなくて平坦なところがあったので、ツェルトを2つ張れました。
寒くもなかったので、外で4人でご飯を食べてお茶を飲んで、シュラフにもぐりこみました。
翌朝は、まだほとんど雨が降っておらずよかったです。
山頂の端まで行くと、弥山方面が見渡せます。

行動食で簡単に朝食を済ませ、ツェルトを撤収して出発です。(7:15)
奥駈道の両側の景色を見ながら、疲れた足を進めます。

分岐まで戻り、和佐又山方面に向かいます。

なだらかな斜面をどんどん下ります。

無双窟で水を補充します。岩の間からほとばしる水を汲みました。

水簾滝

しばらくトラバース道が続きますが、崩れた箇所が何か所かありました。
枯れた水太谷に降り、ここからまた登りです。

岩に鎖や杭が打ち込まれた急な岩場ゾーンは、お天気がよければ楽しいですが、今日は雨で滑りやすいので気をつけて登ります。
それを登りきると、底無井戸。

中をのぞいたことがないという、Iさんが見に行ってました。
和佐又のコルに向かう道はなだらかで、このあたりから雨がひどくなってきましたが、無事にヒュッテに到着しました。
実は、途中の分岐から岩本新道を登り、日本岳、笙ノ窟尾根を経て山葵谷に降りる予定でしたが、天候、体力、またその尾根も時間がかかりそうでエライ目にあいそうなので、ヒュッテに下りました。
ヒュッテからトンネル出口まで下り、トンネルの向こうの車のデポ地までは、若いIさんが空身で行ってくれました。
下山ルートは短縮しましたが、アイゼントレに、ルートファインディング、懸垂下降、日没後の行動、ビバークと充実した訓練となった2日間でした。
今回使用したツェルトです。
男子2人使用:
女子2人使用:
Posted by RIKO at 07:34│Comments(6)
│大峰の山
この記事へのコメント
久しぶりに面白い記事を見たような気がします。
リスタート出来てるのかな?
リスタート出来てるのかな?
Posted by Spider at 2015年04月03日 17:37
思ったより雪は少なかったようですね
大普賢岳に直登できるで60cm程度でしょうか
懸垂した付近は梯子が埋まっていたようですが、多分道は外していたでしょう
又、冬季に行ってください
ルートハンティングだけで時間がかかる所です
大峰の厳しさが面白いです
大普賢岳に直登できるで60cm程度でしょうか
懸垂した付近は梯子が埋まっていたようですが、多分道は外していたでしょう
又、冬季に行ってください
ルートハンティングだけで時間がかかる所です
大峰の厳しさが面白いです
Posted by syoutan at 2015年04月03日 18:21
Spiderさん
気合入れてますよ!(平日はちょっとしんどいですが。)
大きな目標と、ささやかな目標(花見るとか)、実現していきたいです。
気合入れてますよ!(平日はちょっとしんどいですが。)
大きな目標と、ささやかな目標(花見るとか)、実現していきたいです。
Posted by RIKO
at 2015年04月03日 21:29

syoutanさん
過去の軌跡とかありがとうございました。
たいしたラッセルせずに直登だったので、それぐらいだったかもしれません。
ルートファインディングと、アイゼンの着け外し、ロープで時間かかりました。
でも、めちゃくちゃ面白かったです。
また小屋目指して、どこかからか行ってみたいです。
過去の軌跡とかありがとうございました。
たいしたラッセルせずに直登だったので、それぐらいだったかもしれません。
ルートファインディングと、アイゼンの着け外し、ロープで時間かかりました。
でも、めちゃくちゃ面白かったです。
また小屋目指して、どこかからか行ってみたいです。
Posted by RIKO
at 2015年04月03日 21:32

2日間充実した山行でした
ルーファイは自分の視野の狭さを再確認してしまいました
また読図も道ばかり見て地形が見えていないとか…
課題満載でした、その分取り組むべきことが明確になりました
大きな目標に向けてともに進んでいきましょう!!
ルーファイは自分の視野の狭さを再確認してしまいました
また読図も道ばかり見て地形が見えていないとか…
課題満載でした、その分取り組むべきことが明確になりました
大きな目標に向けてともに進んでいきましょう!!
Posted by PARK at 2015年04月03日 22:25
PARKさん
お疲れ様でした。
大峯堪能しましたね。
ルートファインディング、読図もまた訓練したいですね。
来年は山葵谷の氷瀑に行きましょう。
お疲れ様でした。
大峯堪能しましたね。
ルートファインディング、読図もまた訓練したいですね。
来年は山葵谷の氷瀑に行きましょう。
Posted by RIKO
at 2015年04月04日 21:24
